前置詞は目的を持ち、句をつくり、その句は形と副として働く

英語の前置詞は名詞である目的語をとり、句をつくります。英文法上はそれを「前置詞句」と呼びますが、この前置詞句は形容詞句、あるいは副詞句として働きます。このように働きから「形容詞句」か「副詞句」かを見分けるのがとても大事です。通常は名詞を目的語にとりますが、例外的に形容詞(例:from bad to worse)、副詞(例:from abroad)、前置詞句(例:from over the lake)などを目的語にとることもあります。しかし「目的語=名詞」という基本的な感覚をまず身につけましょう。

 

前置詞とは

英語の前置詞とは名前のとおり、前に置く語という意味ですが、原則的に名詞の前に置かれることになっています。逆に言えば前置詞の次にくる語は名詞(名詞相当語句)ということになります。この名詞を「前置詞の目的語」と呼びます。上述のように例外はありますが、前置詞の目的語は基本的には名詞がくるということをきちんと理解して下さい。

前置詞と名詞(名詞相当語句)が結びついた前置詞句は一体となって形容詞副詞と同じように働くことになっています。前置詞の作る句は「前置詞句」と呼ばれますが、その働きから形容詞句・副詞句に大別することができます。この「働き」を判断することがとても重要です。英文法の基礎を身につけ正しい読解、英作を目指しましょう。

 

前置詞+名詞(名詞相当語句)= 形容詞句:名詞を修飾、補語になる
副詞句:名詞以外(動詞、形容詞、副詞、文など)修飾

         

名詞」の項でも述べましたが、前置詞の次にくる名詞のことを「前置詞の目的語」といいます。繰り返しになりますが、前置詞はこの目的語と結びついて前置詞句をつくり、その句は形容詞句か副詞句のどちらか1つの役割をします。 次の例文を見て下さい。

 

I     go      to school.   「私は学校へ行きます。」

主語  動詞   前置詞+名詞

 

この文章の構造は理解できるでしょうか。この文では主語が “I” 、動詞が “go” となっています。次に続く “to school” は前置詞が作る「前置詞句」ですが、働きから「形容詞句」か「副詞句」のどちらかを見極めなければいけません。

この “to school” は副詞句として働いています。「学校に」→「行く」というように動詞 “go” を修飾していることから、これが副詞句であることが判別できます。副詞は多くの場合、理由、場所、時などを表す修飾語となっています。

逆に、ここでは修飾すべき名詞はありませんし、補語の要件(名詞 あるいは 形容詞 相当語句 かつ 主語=補語)である主語=補語を満たしていないので形容詞句ではないと判断できます。

結果として文構造は「 S + V + 副詞句」 となります。

 

「副詞・形容詞・名詞句・句・主語・目的語・補語」とは

  • 副詞は通常名詞以外のもの(例外あり)を修飾する。つまり動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾する
  • 形容詞は名詞を修飾する(限定用法)。補語になる(叙述用法)
  • 句とは2つ以上の語からなっており、文になっていないもの(主語と動詞がないもの)。形容詞句・副詞句・名詞句などがある
  • 節(文節)とは2語以上の句に主語や動詞を含んでいるもの
  • 主語になれるものは名詞(相当語句)
  • 目的語になれるものは名詞(相当語句)で、動詞(他動詞・二重目的他動詞)の目的語、前置詞の目的、形容詞の目的語の3つの目的語がある
  • 補語とは形容詞(相当語句)か名詞(相当語句)のどちらかで、同時にS=C、O-Cという条件を満たしているもの

 

前置詞句の練習

前置詞理解のまとめと確認のために次の例文について考えてみましょう。

1. A bird is singing on the tree.
鳥が木の上でさえずっている。

2. A bird on the tree is singing.
木の上の鳥がさえずっている。

どちらの文も”on the tree” という同じかたまりの語句があります。これは前置詞の”on”に名詞の”the tree”がくっついてできていますが、その働きはどうなっているでしょうか。

1.は「木の上」 となっていて、「さえずっている」にかかっています(木の上で→さえずっている)。つまり本動詞の”singing”にかかっていることになります。動詞を修飾するのは「副詞」、2語以上でできているものは「句」、この2つの結果をあわせて考えると「副詞句」ということになります。

2.は「木の上」となっています。これが「鳥」にかかっています(木の上の→鳥)。つまり名詞の”a bird”にかかっています。名詞を修飾するのは「形容詞」、2語以上でできているものは「句」、これらから「形容詞句」と判断できます。

このように同じ “on the tree” でありながら、文中のどこに置かれるかによって、形容詞句になったり副詞句になったりするので注意が必要です。英語には日本語の助詞にあたるものがないので、この句が置かれる場所で、日本語助詞の「で・に」、「の・な」という意味を表すことになるのです。少し乱暴ですが、「~の、~な」 となれば、それは形容詞で、「~で、~に」 となればそれは副詞であると考えてみるとよいでしょう。

前置詞についてよく理解できましたか。英語の基礎は「わかりやすい英文法 15のルール」でしっかり学習しましょう。