文学研究とは

文学とはある言語によるコミュニケーションであり、また芸術の一つでもあります。文学は人間の歴史とも関係が深く、あらゆる時代のあらゆる作家によって、その時代の社会の背景に、さまざまな作品が生み出されました。

英文学研究の対象は一般的に詩歌・小説・戯曲などですが、これらの作品そのものに焦点を当てた「作品研究」、またそれを生み出した作家に焦点をあてた「作家研究」とに大別されます。前者について論ずるものを「作品論」、後者について論ずるものを「作家論」といいます。

作品研究では、対象とする作品を熟読することもちろんですが、作品が書かれた時代における社会的背景、さらに作家個人の背景についても知らねばならないことがたくさんあります。一方、作家研究では対象とする作家のあらゆる作品に目を通し、作品研究同様に作家が生きた時代の社会的背景などを踏まえ作家である一人物について論ずることになります。

さて、英文学研究とは英語で書かれた文学についての研究ですので、その作品が生まれた土壌はおのずと限られてきます。厳密には英文学というとイギリス文学のことになりますが,広義には「英語を母語とする作家による文学」を総称して英文学と呼んでいます。イギリスはもちろんですが、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、最近ではアフリカの国々の文学までもが英文学の範疇に含まれるようになってきました。

下記に主な英文学作品を列挙しました。すべてを紹介するにはあまりに膨大な量になってしまいますので、特に英文科の学生が卒業論文の対象として選定する作家作品を中心に、英米以外の作品も少々記載しました。

 

主な英文学作品

作家 主な作品
イギリス文学 ジェフリー・チョーサー
Geoffrey Chaucer
『カンタベリー物語』(The Canterbury Tales)
ウィリアム・シェイクスピア
William Shakespeare
『夏の夜の夢』(A Midsummer Night’s Dream)
『ヴェニスの商人』(The Merchant of Venice)
『ロミオとジュリエット』(Romeo and Juliet)
『ハムレット』(Hamlet)
『オセロー』(Othello)
『リア王』(King Lear)
『マクベス』(Macbeth)
ダニエル・デフォー
Daniel Defoe
『ロビンソン・クルーソー』(Robinson Crusoe)
『海賊シングルトン』(Captain Singleton)
『モル・フランダーズ』(Moll Flanders)
ジョナサン・スウィフト
Jonathan Swift
『桶物語』(A Tale of a Tub)
『書物合戦』(The Battle of the Books)
『ガリヴァー旅行記』(MGulliver’s Travels)
チャールズ・ディケンズ
Charles Dickens
『オリヴァー・トゥイスト』(Oliver Twist)
『骨董屋』(The Old Curiosity Shop)
『クリスマス・キャロル』(A Christmas Carol)
アメリカ文学 エドガー・アラン・ポー
Edgar Allan Poe
『鐘楼の悪魔』(The Devil in the belefry)
『アッシャー家の崩壊』(The Fall of the House of Usher)
『モルグ街の殺人』(The Murders in the Rue Morgue)
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー
Henry David Thoreau
『ウォールデン 森の生活』(Walden:or, the Life in the Wood)
『メインの森』(The Maine Woods)
ナサニエル・ホーソーン
Nathaniel Hawthorne
『緋文字』(The Scarlet Letter)
ハーマン・メルヴィル
Herman Melville
『タイピー』(Typee)
『オムー』(Omoo)
『マーディ』(Mardi and a Voyage Thither)
『レッドバーン』(Redburn, His First Voyage)
『白いジャケツ』(White-Jacket)
『白鯨』(Moby-Dick)
マーク・トウェイン
Mark Twain
『トム・ソーヤーの冒険』(The Adventures of Tom Sawyer)
『王子と乞食』(The Prince and the Pauper)
『ハックルベリー・フィンの冒険』(Adventures of Huckleberry Finn)
F・スコット・フィッツジェラルド
Francis Scott Fitzgerald
『楽園のこちら側』(This Side of Paradise)
『グレート・ギャツビー』(The Great Gatsby)
アーネスト・ヘミングウェイ
Ernest Hemingway
『日はまた昇る』(The Sun Also Rises)
『武器よさらば』(A Farewell to Arms)
『誰がために鐘は鳴る』(For Whom the Bell Tolls)
『老人と海』(The Old Man and the Sea)
ウィリアム・フォークナー
William Faulkner
『八月の光』(Light in August)
『アブサロム、アブサロム!』(Absalom, Absalom!)
ソール・ベロー
Saul Bellow
『宙ぶらりんの男』(Dangling Man)
『その日をつかめ』(Seize the Day)
J・D・サリンジャー
Jerome David Salinger
『ライ麦畑でつかまえて』(The Catcher in the Rye)
『ナイン・ストーリーズ』(Nine Stories)
『フラニーとゾーイー』(Franny and Zooey)
トニ・モリスン
Toni Morrison
『ソロモンの歌』(Song of Solomon)
『タール・ベイビー』(Tar Baby)
カナダ文学 ルーシー・モード・モンゴメリ
Lucy Maud Montgomery
『赤毛のアン』シリーズ
マーガレット・アトウッド
Margaret Atwood
『侍女の物語』(The Handmaid’s Tale)
『寝盗る女』(The Robber Bride)
オーストラリア文学 パトリック・ホワイト
Patrick White
『幸福の谷』(Happy Valley)
『台風の目』(The Eye of the Storm)
バンジョー・パターソン
Andrew Barton “Banjo” Paterson
Clancy of the Overflow
The Man from Snowy River
In Defense of the Bush
ニュージーランド文学 モーリス・ジー
Maurice Gee
『プラム』(Plumb)
キャサリン・マンスフィールド
Katherine Mansfield
In a German Pension
Prelude
Bliss, and Other Stories