オランダ・ベルギー・フランス旅行記

 

I. オランダからベルギーへ

1. アムステルダム

スキポール空港

スキポール空港

スキポール空港のカジノ

スキポール空港のカジノ

今回は初めての無料チケットでの旅行だ。使ったマイルは10万マイル。ヨーロッパの無料チケットは8万マイルだが、復路をビジネスにしたので、プラス2万マイルとなった。往復ビジネスには同行する友人達のマイル数では足りなかったので、せめて疲れて帰る復路をビジネスにしたわけだ。2006年5月2日の夜出発のエールフランス便だった。まずパリを経由してアムステルダムへ向かった。

まずアムステルダムで1泊する予定だ。スキポール空港はKLMオランダ航空のハブ空港で、空港内にカジノがあることでもよく知られている。オランダといえば花が有名だが、スキポール空港の外はチューリップが咲き乱れていてとてもきれいだった。トラムや運河がヨーロッパ的な雰囲気をかもし出していて、これまで旅をしてきたアメリカなどとはずいぶん異なった趣だった。アムステルダム中央駅はどこかでみたことがあるような景観をしているが、実は東京駅のモデルがこの駅であったことをガイドブックが教えてくれた。

アムステルダム中央駅

アムステルダム中央駅

アムステルダムの運河

アムステルダムの運河

ホテルのチェックインまではまだ時間があったが、荷物を持ったまま歩きまわるのはあまり気が進まなかったので、水上バスで運河めぐりをすることにした。運河は縦横無尽に張り巡らされているので、ほとんどの観光スポットを歩かずに回ることができる。もちろん船の中に乗りっぱなしで、あちこちで降りたりすることはできない。

運河の両端には大小さまざまなボートが停泊していて、これがまたいい雰囲気を作り出している。しばらくすると水上に船を改造して作った家があちこちに見えてきた。明らかに船の形をとどめているものもあれば、もう船の体をなさず、どう見ても家にしか見えないものまで、さまざまなタイプの住居があった。こうしてしばらく船での観光をして、チェックインができる時間までコンセルトヘボーで無料ランチコンサートを楽しんだ。コンサートが終わるとチェックインするのにちょうどよい時間になっていた。

ヨーロッパのホテル滞在は始めての経験だったが、値段の安さに惹かれて中央駅から少し離れたところに宿をとった。もちろん事前にインターネットで予約をしていたのだが、どのあたりが繁華街なのかはよく分からなかったので、オーケストラで有名なコンセルトヘボウの脇道にあるホテルを予約した。浴室はバスタブがなくシャワーのみで狭かったが、部屋はベッドを3つ入れてもくつろげる空間があるほどだったのはうれしかった。

ロイヤル・コンセルトヘボウ

ロイヤル・コンセルトヘボウ

 

Coffee Shop

Coffee Shop

栽培セット

栽培セット

チェックイン後はまた街へ繰り出した。トラムを乗り継ぎ、ゴッホ美術館、アンネ・フランクの生家などをまわった。特にアンネの生家は長蛇の列だったので、入館するつもりはぜんぜんなかった。もちろんゴッホ美術館も外から見ただけである。

いつものことだが、外国に来たからといって、お金をバンバン使うような僕たちではないのである。唯一お金を払って入ったのはハイネケンエクスペリエンスだった。ここでは入館時にチップを2枚くれるが、中でチップと引き換えにビールを飲むことができる。

さてオランダといえば、マリファナが解禁となっている。どこで吸えるのか?それはコーヒーショップである。街中を歩いていると時折“Coffee Shop”の看板を見かけるが、それがマリファナを吸える場所なのだ。オランダはさすが園芸の国だけあって、そのマリファナの栽培セットまで普通に売っている。念のために言っておくが、僕たちはマリファナには手をだしてない。フラワーショップで近寄るのも避けたぐらいだ。というのも成田に着いたとき麻薬犬にでも嗅ぎつけられたら面倒だったから・・・(笑)。

 
2. ブリュッセル

ブリュッセル中央駅

ブリュッセル中央駅

世界最古のアーケード, ギ ャルリー・サン・チュベール

世界最古のアーケード, ギ ャルリー・サン・チュベール

アムステルダムで1泊した翌日の午後、僕たちはインターシティでブリュッセルに向かった。2等で約33ユーロだ。3時間弱でブリュッセルに到着すると、まず僕たちはまずホテルへ向かった。ここで滞在するホテルはマリオットだ。米系のホテルなので部屋の様子は大体予想がつく。

マリオットなら快適な上にマイレージももらえるので一石二鳥だ。ブリュッセルも一晩の滞在なので、急いで観光しなければならなかった。まず世界最古のアーケード、ギャルリー・サン・チュベールを散策し、お決まりの小便小僧、グランプラス周辺を見物し、ロワイヤル広場、ブリュッセル公園などをまわった。意外にもブリュッセルはマンガでも有名で、街中にはマンガの壁画やオブジェが点在している。日本でもよく知られているキャラクターはTINTIN(タンタン)で、オフィシャルショップもある。

グランプラスは世界一美しい広場といわれるが、観光客は敷き詰められた石畳に腰を下ろしてくつろいでいる。周りはギルドハウスに囲まれており、市庁舎や王の家もある。広場に面している星の家にはセルクラースの像があり、ブリュッセルを訪れる人々に幸福をもたらすといわれている。観光客は皆、その象に触れるため列を作っているのである。そこから路地を数分進んだところにかのゆうめいな小便小僧がある。

世界一美しい広場グランプラス

世界一美しい広場グランプラス

思ったよりずいぶん小さい小便小僧

思ったよりずいぶん小さい小便小僧

ブリュッセルに行って小便小僧を見ないわけにはいかない。小便小僧の周りには多くの観光客が群がり、彼を背に写真をとっている。脇にはお土産を売っている店もある。路地を挟んだカフェでコーヒーを飲みながら小便小僧を眺めている人たちもいる。こんな大人気の小便小僧であるが、実は「世界3大がっかり」の一つとしてもよく知られている。だれもが想像したよりも、実際はすごく小さいものだからである。実はブリュッセルには小便小僧のほかに小便少女というのもある。レストランが立ち並ぶあたりの暗くてじめじめした袋小路にそれはあるのだが、分かりにくい場所なのでたどり着くのに一苦労だった。画像を載せるのをためらうほど恥ずかしい格好をして座っている。ベルギーを訪れたらぜひ見てほしい。
 
 

II. タリスでフランスへ

1. パリ

パリ北駅

パリ北駅

Holiday Innのボクたちの部屋

Holiday Innのボクたちの部屋

ブリュッセルからパリへはヨーロッパの新幹線ともいえるタリス号で向かった。ブリュッセル―パリ間のチケットをまともに買うと2等でも78ユーロするが、これも事前にインターネットでスプリングプロモーションという割引チケットを予約しておいた。1等車で食事までついて58ユーロだったのでかなりお得だ。時間はたったの1時間半弱で到着する。パリ北駅につくと、駅は何かものものしい雰囲気が漂っていた。

立ち入り禁止のテープが張られ、乗客が近づけないようになっていた。何事かと思いきや、なんと僕たちが乗ってきた列車に近づかないようにしていたのだった。何が起こったのか周りの人に聞いてみると、爆発物がある可能性があるとのこと。

まさか自分たちの乗ってきた列車がそんなことになろうとは驚きだった。兵士や警察官、果ては警察犬まで出動していた。しばらく見物していたが、これ以上なにも起こりそうではなかったので、ホテルへ向かったが、持ち前の野次馬根性のせいで到着から2時間も駅で費やしてしまった。ホテルはパリのレプブリック駅の前にあるHoliday Innだ。

セーヌ川クルーズ

セーヌ川クルーズ

セーヌの夕暮れ

セーヌの夕暮れ

ここもなかなか快適で、広さも満足のいくものだった。もちろんノースウエスト航空との提携があるのでマイルもたまる。チェックイン後一休みして、早速街へ出てみることにしたが、初日はそれほど綿密な計画は立ててなかったので、とりあえずあてもなく歩き回ることにした。

そうしてぶらぶらしているうちにセーヌの河岸に出てきた。ちょうどそこに遊覧船の乗り場が目に入ったので、アムステルダムと同様に、まずは船に乗って「楽チン観光」をすることにした。セーヌ両岸にある名所を乗務員がアナウンスしてくれるので、それで大体のめぼしをつけておいて、翌日に改めて見物に行くことにした。船からのセーヌの夕暮れは本当にきれいで、まるで絵の中にいるようだった。夕暮れとはいえ、確か午後9時ぐらいにはなっていたのだが、5月のパリの日没は遅いので、観光するありがたい。ちょっと時間を得した気分になる。

パリには5泊したが、あまりにいろいろありすぎて5泊でもまわりきれない。エッフェル塔、凱旋門、シャンゼリゼ大通など誰もが必ず訪れるところはもちろんのこと、音楽に興味がある僕はパリ音楽院や併設の博物館にも足をのばした。

エッフェル塔は展望台へ登ろうとする人でごった返し、とても列に並ぶ気にはなれなかった。その代わりといってはなんだが、比較的空いてる凱旋門のほうに登ってみようということになった。凱旋門の上に登るには階段しかない。またこの階段がらせん階段なので、登っているうちに気分が悪くなってくる。まるで乗り物酔いのような感じだ。しかし上まで登ってしまえば、それまでの気分は吹っ飛ぶ。パリは高層ビルが無いので、街の眺めがとても美しい。遠くに広がるブローニュの森の緑色までが目にはいってくる。ベルサイユ宮殿にも行ってみたが、こちらも何かをするごとにお金がかかってしまう。とりあえず少しでも内部をみておきたかったので、右側のほうから内部へ入った。

全部を見物できるコースではないようだったが、ここで時間をたくさん使ってしまうのももったいなかったので、僕たちにはそれで十分だった。それから噴水や池の広がる庭園のほうに移動しようとすると、またお金を払わなければならなかった。

どうやら一番高いチケットを買えばすべての見物料金が含まれているようだった。とにかく庭園をまわり、噴水を見物し、ソフトクリームをほうばって、このベルサイユの見物は終了した。

凱旋門

凱旋門

 

ヴェルサイユ宮殿の庭園

ヴェルサイユ宮殿の庭園

 

ルーブル美術館正面

ルーブル美術館正面

ドラクロワのショパンの肖像

ドラクロワのショパンの肖像

さてパリ観光といえばルーブル美術館をはずすわけにはいかない。僕は絵のことについてはさっぱりなのだが、どうしても見たい絵があった。ドラクロワの「民衆を率いる自由の女神」と「ショパンの肖像」だ。もちろんせっかくルーブルまで来たのだから「モナリザ」も見ないわけはない。ドラクロワの「民衆を率いる自由の女神」は美術の教科書でしか見たことのなかったせいか、その大きさにやや圧倒された。「ショパンの肖像」の方は僕がピアノを弾くことから、楽譜やCDなどでよく目にする絵だったので、一度本物を見てみたかった。こちらは想像していたよりずっと小さいサイズで、写真撮影をすることも許されていた。

ショパンはパリと関係が深く、かつて暮らしたアパルトマンも残っている。ショパンが暮らした最初の部屋は現在はなく、看板だけでその跡が示されている。これはなかなか見つからず、本当に苦労してやっと見つけた。次はショパンが亡くなった部屋としても知られているヴァンドーム広場にあるアパルトマンだ。ここは現在高級宝石店ショーメになっている。予約すると見物もできるようだったが、僕は外からみるだけで十分だった。

ヴァンドーム広場

ヴァンドーム広場

 

 

コンコルド広場のオベリスクとエッフェル塔

コンコルド広場のオベリスクとエッフェル塔

 

広場といえばコンコルド広場も忘れることができない。ここはかつてマリー・アントワネットが処刑された場所としても知られているが、その先入観からどうも君が悪いような気がしてしょうがなかった。しかし広場とは、もともと血なまぐさい香りがする場所で、そのことは中国の天安門広場の事件を振り返っても理解できる。

以前よりぜひ行ってみたいと思っていたところの一つにペール・ラシェーズ墓地がある。ここには多くの芸術家が眠っており、ショパンの墓もある。ショパンの墓はいつも花が絶えることなく、多くの人でにぎわっている。

ちなみにショパンの肉体はここに眠っているが、心臓は取り出され、故国のポーランドへ運ばれたことがよく知られている。他にもこの墓地にはロッシーニ、ビゼー、ラロ、ショーソンなどの音楽家や、ワイルド、バルザックなどの文豪、画家のモジリアニ、歌手のマリア・カラスやエディット・ピアフも眠っている。

ショパンの墓

ショパンの墓

 

 

地下の共同墓地にあるマリア・カラスの墓

地下の共同墓地にあるマリア・カラスの墓

 

 

ビゼーの墓

ビゼーの墓

 

2. 帰国

こうしてパリでの6日間は瞬く間に過ぎていき、いよいよ帰国の日がやってきた。空港に行く前に時間があったので、モンソー公園のショパン像を見に行くことにした。モンソー公園までは難なく行けたのだが、ショパンの像がどこにあるのかまったく分からない。公園を散歩する人に聞いたり、売店のおばさんに聞いたりするものの、誰も確かな記憶がなく、最後に散歩しているおじいさんにたずねてみた。日本人に好意的な優しそうなおじいさんで、これまで教えてくれた人たちとはまったく違う方向にあると教えてくれるのだが、もう時間もせまっていたので、これでたどり着けなかったらあきらめようと、その方向を目指した。あれだけ公園内を行ったり来たりしても出会えなかったショパン像に、ぎりぎりのところでたどりつけたのは相当うれしかった。僕たちは最後に満足感を持ってパリを離れることができたが、それはそのおじいさんのお陰かもしれない。

モンソー公園のショパン像

モンソー公園のショパン像

 

エール・フランスのビジネスクラス

エール・フランスのビジネスクラス

ビジネスクラスのディナー(アペタイザー)

ビジネスクラスのディナー(アペタイザー)

いよいよ空港へ向かう時間がやってきた。 電車でシャルル・ド・ゴールに行くのは危険ということだったので、バスで行くことにした。どちらにしてもパリから空港までは結構な距離である。余談ではあるが世界で空港と繁華街が最も近いのはおそらく福岡空港だろう。羽田も成田も都心からかなり遠い。それはいいとして、今回の帰国便はビジネスクラスなので、かなり気がらくだった。マイレージでの特典旅行はヨーロッパの場合、往復8万マイルが必要となる。ビジネスは往復12万マイルだ。僕はすでに12万マイルあったので、往復ビジネスでもよかったが、友達は10万マイルしかなかったので、旅行でくたくたに疲れているであろう帰国便をビジネスクラスにした。

最初に予約したのは、ボーイング777-200でサービスはビジネスクラスでも、座席はエコノミーよりやや広いという程度だと知って、急遽予約変更を申し入れた。同じマイル(金額)を使って乗るなら少しでも快適なほうがいい。ボーイング777-300は先の機種よりさらにさらに100人程度多く乗れるくらいの大きさで、ジャンボに次ぐ座席数となっている。この機種のビジネスクラスの座席はフルフラットとまではいかないが、ほぼベッドに寝る感覚で横になれるし、1座席ごとにボックスのようになっている。予約の変更は1人5000円かかってしまったが、13時間のフライトを快適に過ごすには5000円ぐらいの出費はしょうがない。

僕たちのFFPのステイタスはシルバーだったので、平会員よりは少しは優遇される。今回はビジネス利用だったこともありラウンジが使え、無料でいろいろな恩恵にあずかれた。機内へも優先搭乗させてくれ、シャンパンを振舞ってくれる。また食事もなかなかおいしいし、なんといっても食器が陶器やグラス、またフォークやナイフも金属なのがうれしい。とにかく日本到着まで快適な旅をすることができたのはなんといってもビジネスクラスのお陰だった。またせっせとマイルをためてビジネスクラスで旅行をしたいものだ。